日本金銭機械株式会社は2025年1月11日を持ちまして
創業70周年を迎えました。
この大きな節目を迎える事ができましたことは、ひとえに
お取引先様はじめ関係者の皆様からの長年にわたるご支援と
ご愛顧の賜物であり、心より深く感謝申し上げます。
1955年、金銭登録機の販売・開発からスタートし、世界140以上の国と地域の紙幣に対応する貨幣処理機器メーカーへと発展し、「信頼の維持」と「社会秩序の安定」に取り組んでまいりました。
これを機に、貨幣処理分野にとどまらず、グローバルで新たな価値を創り出す企業として、創業100年に向けて成長できるよう努めてまいります。
今後とも、なお一層のご指導とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
JCMの歩み
1950
1955年1月11日、
国産金銭登録機の販売会社を設立
2年後の1957年に、「外国製に劣らない国産の金銭登録機をつくりたい」という創業者 上東 保(かみひがし たもつ)の強い想いにより、メーカーに転身。マウント型金銭登録機の製造販売を開始する。
金銭登録機(現在:レジスター)は米国で発明され、わが国では、明治30年にはじめて金銭登録機を輸入。大正20年頃から一流百貨店で採用されるようになり、金銭登録機は超一流店のシンボルであり必需品であった。
1960
ロングセラー商品の誕生
電動によるレシート紙と記録紙を同時に印刷することができる機構技術を組み込んだ金銭登録機NKシリーズ(当時、国内では当社を含め2社のみが開発に成功していた)とその次世代機SRシリーズが大ヒット。
技術開発型企業として、金銭登録機だけではなく、耐火金庫、横打チェックライター、各種自販機等、様々な製品を世に送り出す。
技術開発型企業として、金銭登録機だけではなく、耐火金庫、横打チェックライター、各種自販機等、様々な製品を世に送り出す。
横打チェックライター:
小切手、手形、証券の金額印字に使用するチェックライター
当時、チェックライターの持つ安全性が世間に評価され、1963年から銀行において当座小切手の横書きが実施されることで、普及に拍車がかかった。
小切手、手形、証券の金額印字に使用するチェックライター
当時、チェックライターの持つ安全性が世間に評価され、1963年から銀行において当座小切手の横書きが実施されることで、普及に拍車がかかった。
1970
レジスター業界は電子式(ECR)へ
本格的なECRの時代を迎え、各種ECR新製品を開発。業界No.1の高信頼性を目指して開発されたGシリーズは、印字も鮮明で重厚さがあり、音も静かで「さすが、技術の日金」と、得意先から好評を博し、10年以上も愛用される大ヒット製品が誕生した。これを経て、新幹線食堂車用やイタリア市場向けのECRなど、その後の数々のヒット製品を生み出す基盤を確立した時代である。
金銭登録機はメカ式(歯車)からエレクトロニクス(ICおよびコアメモリ)へと変化。この頃、キャッシャーの職業病として腱鞘炎が社会問題化したため、急激な買替需要が発生する。
1980
新たなチャレンジ、
貨幣処理機器分野への進出
遊技場向けの日本円用紙幣鑑別機の開発に始まり、偽造券が世界規模で大量に出回っている米ドル札に注目し、米ドル紙幣鑑別機の製造販売を開始。ヨーロッパでは、当社が開発したドイツマルク用の紙幣識別機がドイツゲーミング市場でトップシェアを獲得。
1980年代から出現し2008年あたりまで世界中に出回った超高精度偽造米ドルは通称「SuperNote」と呼ばれ、これは本物を超える出来栄えで、特にマイクロ印刷の技術は本物を上回るものであった。
アメリカゲーミング市場・国内遊技機市場への本格参入
アメリカ最大のゲーム機メーカー「IGT」社との取引を開始、紙幣識別機の共同開発を始める。紙幣識別機の海外シェアを拡大していき、ヨーロッパ全域で共通した識別機が利用できるようにEBA(Europian Bill Acceptors)シリーズを開発。さらに、世界主要各国で共通対応可能なWBA (World Bill Acceptors)シリーズを開発する。
国内では、遊技場分野への本格参入が始まり、台間メダル貸機、メダル補給機、現金払出機の開発・生産を開始する。
当時、アメリカのゲーム機(スロットマシン)では、紙幣をゲーム用のコインと両替しなければ遊ぶことができなかったが、州法の改正によりスロットマシンに直接、紙幣を挿入して遊ぶことが可能になり、アメリカゲーミング市場においても大きな転換期であった。
2000
東京証券取引所・大阪証券取引所
市場第一部に株式を上場
国内コマーシャル市場では、主に流通業界での展開を目指し、後のロングセラー商品となる紙幣還流ユニット「AD-1」を製造販売する。アメリカ・ラスベガスにオープンした最高級グレードホテル「Wynn Lasvegas」に当社が開発した紙幣識別機ユニット「UBA(Universal Bill Acceptors)」が導入される。
識別機・鑑別機は紙幣や硬貨の真偽・金種などを識鑑別する機械であるが、紙幣還流ユニットはその機能に加え、受け取った紙幣を再利用(還流)させることによって、そのまま釣銭として払い出すことが出来るユニットである。
2010
ゲーミング市場のラインナップ拡充
ゲーミング市場向けプリンターユニットの製造・販売会社であるFutureLogic Group, LLC.の全持分を取得し、同社を当社のグループ企業とする。また、UBAの後継機となる、新たに画像識別センサーを搭載した”iVIZION”の販売を開始。これにより、ゲーミング市場における総合コンポーネントサプライヤーとしての地位を確固たるものとする。
1990年代後半には、カジノのゲーム機(スロットマシン)は大量のコインを払い出すタイプからコインレスマシンが主流となった。コインレスマシンでは、コインの払い出しの代わりに、金額とバーコードが記載されたチケットが払い出される。このチケットを払い出すプリンターがゲーム機用プリンターである。
2020
世界各国に新たな拠点を設立
最適な生産体制の確立に向け、フィリピンに新たに生産子会社(新工場)を設立。さらに、ゲーミング事業に次ぐ当社の柱となるコマーシャル事業の拡大に向けて、北米シカゴ、ブラジルに新たな販売子会社を設立するなどの事業拡大を図る。海外コマーシャル向け製品である紙幣還流ユニット「MRX」の製造販売を開始。世界各国のセルフレジや、鉄道等の券売機に導入される。
新型コロナウイルス感染症の世界的流行に伴い、人々のあらゆる交流を「非対面」・「非接触」とすることで、感染を回避する新たな生活様式が浸透した。
これによって、キャッシュレス決済が代表格となるが、小売店ではセルフレジが普及し、その他市場においてもロボットによる自動化などが世界中で進行した。
これによって、キャッシュレス決済が代表格となるが、小売店ではセルフレジが普及し、その他市場においてもロボットによる自動化などが世界中で進行した。
2025
日本金銭機械 創業70周年
貨幣処理機器の研究開発で培った様々な技術を応用し、
新たな事業分野への展開を図る。
当社の更なる成長に向けた挑戦が今また始まる。
新たな事業分野への展開を図る。
当社の更なる成長に向けた挑戦が今また始まる。